2011年9月7日水曜日

年齢が高いからこそ成功する起業

先日、エンジニアの前で起業アイデアを持つ人がビジネスプランをプレゼンし、エンジニアとのマッチングをするというイベントに参加した。よい出会いはあったものの、結果的には僕のプランはエンジニアからは相対的に人気薄だったと思う。でも、後から振り返ると、実はこれってチャンスじゃないかと思い始めた。



たくさんあったビジネスプラン、その共通点は、「アイデアを出している人は自己の経験に基づいて発案している」、ということだ。

ちょうど子育てを始めたばかりの30代前半のパパが考えた子育て系アプリ。元アキバ系オタクが考えたオタク向けのWebサービス。どれも聞いていておもしろかったのは、やっぱりリアリティ・迫力があるから。

そして、そのプレゼンに反応しているのも、そのアイデアホルダーの気持ちに共感できるから、という理由が多そうに見えた。現に、子供を持つ僕からしたら、子育てアプリは「そうそう、そんな機能あるといいよね!」と「感覚的に」理解した。

これが、「頭で考えて」生まれたアイデアとの決定的に違うところ。頭で考えたビジネスプランでは、よっぽど環境やユーザーの調査・分析をしっかりしないと、満足するサービスを作ることはできない。自己の体験に基づいていれば、少なくともその作った本人を満足させるサービスにはなっているわけで。このゼロとイチの差は、かなり大きいはずなのだ。

で、みんなこれをわかっているから、(あるいはそもそも起業ってのは自分が欲しい物・サービスを作りたいからやるからかもしれないけど、いずれにせよ)結果として自分の経験をベースにビジネスプランを作る。

言い換えると、僕らが経験したことのないこと、つまり年寄りになること、(元気な人が)病気になること、外国人になること、異性になること、etc、は、ビジネスプランのベースにはなりにくいと思うんだな。プランを描いても、失敗するリスクが高いと思っているから。

老人マーケットは馬鹿でかいのに、そのマーケットを狙った起業家ってやっぱり少ない。みんな若者向けのサービスばかり開発している。そりゃそうだよね。僕には老人の気持ちはわからない。

ちょうど僕は現在36歳。なんとなく40歳の気持ちもわかるようになってきた年頃。で、会社勤めをやめてベンチャー立ち上げようなんて思う人が少ない年齢でもある。

40代をメインターゲットにしたヘルスケアの領域で起業しようとする人が少ないのって、チャンスじゃないだろうか。そう思っている。というか、そう思うようにした(笑)
(じゃないと不人気だったという事実を前向きに受け入れられない(笑))

実際のところ、イベント当日は数は少なかったものの、僕より年上の方や、若いけれどもたまたま身近な人が病気になったことで健康意識が高くなっていた人が、素直に「いいね」と言ってくれた。

まずは、コンセプトレベルでいいねと言ってくれる人に、しっかりと刺さるサービスを粛々と創り上げるんだ。

がんばろ。



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